三国志に学ぶ
私は現在NPO法人で「キャリア・コンサルタント」という相談業務をしております。最近痛切に感じるのは、「キャリア・コンサルタント」(以下CCという)あるいは「キャリア・カウンセラー」という言葉が一般の方には馴染みが薄いということです。仕事仲間は「CCの処遇改善をすべき」とよく言いますが、まずは世間に認知してもらう努力をすることが先決、と私は思っています。
「キャリア」という言葉は、難しいイメージがありますが、狭義には「仕事」、広義には「人生」ということです。当NPOでは、今までの狭いイメージを変えて新たな視点によるCC活動を展開しております。その目玉として、2月の第3日曜日に、横浜で「文学&歴史に学ぶ! 幸せなキャリアの築き方」というセミナーを行います。「働く文学」という本の著者O氏による基調講演に続き、人気のあるテーマ「江戸大奥・絵島 逆境からの再起」「ビートルズで考えるキャリアアップ」「三国志 蜀の建国に学ぶ」の3話を予定しました。
私は、「三国志」を担当します。日本人に最もよく知られている劉備玄徳の人生をCCの視点も踏まえて語ってみようと思っています。
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私は実は「三国志オタク」で、過去三国志という名のつくものすべてに手をだしてきたつもりです。吉川英二氏の長編は8回読みましたし、横山光輝氏の漫画、NHKの人形劇、コーエイの三国志のゲーム、Three Kingdomのビデオ等々、きりがありません。私の行動の中には三国志が息づいています。
今回セミナーを引き受けるにあたっては、今までの知識の蓄積だけでは不充分なため、新たな情報を必要とします。具体的な年代、当時の社会の仕組み、裏話等々、この際調べておきたいことが多々あります。そのため、「三国志新聞」をはじめとして、関連書物のよさそうなものを購入し、新たな情報注入を行っています。
その中で面白かったのは、三国志に出てくる武将の「しくじりの人生」を描いた本(三国志リーダーの生き方を学ぶー三笠書房 宇山拓栄氏)です。世に完璧な人は存在せず、どこでしくじったかを著者の解釈で分析しています。しくじりの原因が8つ。「プライド・慢心」「強欲」「裏切り」「身内争い・仲間割れ」「思想・信念」「不運」準備不足」「戦略」です。他にもしくじりの原因は様々あるとは思いますが、この8パターンは言い得て妙です。劉備はこの中で「戦略でしくじった」と分類されていますが、私は「仁義に厚い人間愛の人」としてセミナーでは説明しようと思っています。人それぞれでどうとらえるかは自由なので、劉備については「人徳はあるが武力も知力も今一つの人」「孔明を頼りに優柔不断で自分で決断できない人」「特筆すべき才能もなくひとりでは何もできない人」等々、様々な捉え方があるでしょう。
このように、人生の転機、価値観、自己理解、他者理解などを一緒に考える「キャリアの専門家」それがCCです。
上記セミナーは先着100名様、どなたでも参加可能です。興味のある方は下記のHPをご覧ください。
http://www.npojcca.com/
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