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2014年10月13日 (月)

思い込みに気づく

日本人3人による青色LEDの発明にノーベル賞が与えらました。

この中で私にとって違和感があったのは、N氏の受賞でした。私の中にあるN氏は、四国にある化学会社でこの発明をし、その時の会社の処遇に不満と怒りを爆発させ、訴訟をおこして勝訴。その後8億円で和解後、退社しアメリカに飛んだという認識でした。
その間、研究結果の一人占めの話や会社で特別待遇を受けていたという話を聴いて、自己中心的な腕白坊主というイメージがありました。
それが知らない間に米の大学教授になっていて、今回のノーベル賞の受賞となったものです。ノーベル賞に人格は不要、と私は受賞のニュースを聴いて思ったわけですが、その後の報道で、その考えは変わりました。彼は和解金の残りを米の貧民に寄付をしたそうです。
よく考えてみると、人はいい面と悪い面の両方を常に持っているということを分かっているにもかかわらず、私の中に、善悪の区別が厳然とあってフィルターをかけて人を見ているということに気づきました。
そう思うと、このような思い込みは多々あります。始末の悪いことに、思い込みは、呪縛を生み、呪縛は偏見と誤解に通じます。思い込みの強い人は、本人が気がつかないところで、外から見ると、コチコチの頑迷な人に見えているのです。
人種差別、男女差別は、思い込みが累積化し、常識というとんでもない環境をつくってしまったと言っても過言ではありません。太平洋戦争の末期の沖縄戦で、日本の軍隊が民間人の自殺を強要したという話は、「捕虜になったら恥辱を受ける」という思い込みの最たるものでしょう。
一般人の日常においては、相容れない価値観の思い込みが人間関係を悪くし取り返しのつかない家族の崩壊につながるケースもあります。
思い込みはだれでもある現象ですが、合理的にこれをはずすことができれば、本人が楽になり、周囲との協調性も高くなります。
思い込みの最も大きな原因は、子どもの頃からの生活習慣、環境などです。それが正しい、それが当たり前、そうやれば生きていける、という感覚で私達は生きてきました。中でも特に影響の大きいのは、両親、とりわけ父親の存在です。男女とも、父親をモデリングしているケースが意外と多いのです。
思い込みをみつける方法は「○○に違いない」「○○でなければならない」という「MUST」に置き換えられる言葉を探すことです。私は常に「私のMUST」は絶対なのか?と疑問を自己に問いかけます。そのおかげで「男は○○でなくてはならない」という男女の認識を40代で、つい最近の60代では「長男だから、○○しなければならない」という家の認識を合理的に変えることができ、心が救われました。 自分の中で解決できるのであれば、「こだわり」は個性ですが、他人を巻き込んだり、衝突したりして、自分がネックになって物事が進まない場合があります。その時は、「思い込み」をチェックしてみてください。うまくいくことが多いです。

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