バンド活動でよくある自分のパートがうまくいかなかった時の録音で「なかったことにしてくれ!」という気持ちがあります。
私は基本的に前言を翻すのが嫌なので、後で「しまった」と思っても、約束を守ることを大切にここまで生きてきたつもりです。

しかし、この2~3日で、2つの「なかったことにしてくれ!」が起きてしまいました。
1つ目は、NPOの事業推進活動の中でのことです。新規事業開拓で新しいセミナー企画を要望され、NPOとして提案を出したい場面が訪れました。内容は、就職支援ではなく、個人を支援する従来とはちょっと捻ったものを要求されました。しかしなかなかメンバーから手が上がりません。内容に「メンタル・ヘルス」とあったので、私は以前講演した時のパワーポイントの目次を即提出しました。いかなる要求であろうと、そのPPには包含されていて応用が効くと思ったのと現場でがんばっている仲間を助けてやりたい、という想いが交錯しました。ところがこれが裏目に出ました。先方の要求を満たすためには、私の提案をベースに更なる創意工夫が必要というリアクションが帰ってきました。そうなると、時間的にもスキル的にも(認知行動療法や自律呼吸訓練法への連動)厳しい状況となります。思案の挙句、とてもやっていられないので提案を取り下げるという結果を選択しました。もう少し慎重に要求を噛み砕き、精査して出すべきと反省多かりきです。


2つ目は、勉強会の講師役の辞任です。毎回メンバーの一人が講師役になる勉強会があります。昨年度私が行った「キャリア形成セミナー」が好評につき、欠席していたメンバーからもう一度やってほしい、という要望がありました。その場にいた大重鎮であるK氏とS氏から強く要請され、O氏やI氏からも同様のプッシュがあったので、仕方なくOKしてしまいました。ところが、場所の関係で日程が二転三転した上に、ヤフーのメールの登録変更がうまくいかなかった連絡ミスが重なり、欠席者が多そうな形勢になってきました。まだ判明していませんが、私の再登場を強く推していた人たちが相次いで欠席する可能性が出てきたのです。これでは、私の中で筋が通りません。そこで、場合によっては、「なかったことにしてくれ!」という想いを幹事に連絡いたしました。


今までなら、この程度の障害は得意の突破力で克服してしまうケースのように思います。しかし、年をとるにつれて、モチベーションを継続することが難しくなっているように感じます。そして一度落ちたモチベーションはなかなか上がりません。こんなところがもしかすると最も年を感じる瞬間かもしれません。我儘言って皆さまに申し訳ないのですが、魂の入らないセミナーを行うなら辞退した方が良い、と思っています。