呟き
16日は、父の命日でありかつ名宰相T氏の命日だそうですが、今年は衆院選挙が行われ、再び政権交代となることがはっきりしてきました。新内閣の初仕事は、補正予算の編成ということだそうですが、予算との関連で、「こうすれば日本は良くなる」と私が日頃思っていることを呟いてみます。
今日は2つあります。1つめは、「予算を残すと翌年減額されるという慣習的システム」の改変です。前年の使用実績に応じて、翌年の予算が配分されるというのが当たり前のこととされています。私がいた民間会社でさえ、「君は予算を使っていない。だから仕事をしていない。」と上司から、ダメだしを喰らったことがありました。3月の駆け込み購入、無駄使い、拡大解釈が横行し、一生懸命コストダウンした人ほど評価されません。予算を使うのではなく、課題を達成するという本来の目的および財政再建ということを考えると、このシステムを変えない限り、毎年予算が膨れ上がるという現状からは脱却できないでしょう。予算を余した時の結果確認と逆報償制度等、前例主義を撤廃し検討してほしいものです。
2つめは、現状維持のための施策を重視し、「問題なし」を続けた場合に、それを評価し報償する制度をつくる、ということです。今回の予算は、笹子トンネルの事故もあり、防災・減災の部分にはじめてスポットが当てられているようですが、今後の日本に必要なことは、老朽化対策や現場の防災対策です。一般企業においても、開発部門は結果が出れば即好評価につながりますが、同じ技術部門でも品質保証部門は、現状維持が当たり前として、無事故・無クレームなどは評価されない傾向があります。外部のクレームに対応する品質保証という仕事が評価がされず、一心不乱に研究だけしていればいい部門が高く評価されるという体質は改めるべきではないでしょうか?
この2つをいくら述べても選挙で票はとれません。しかし、これからの日本は、上記のような「歪み」を見直し・是正していかないと、どんな経済政策をうっても現場まで行きとどかず、なにをしても響かない硬直した世界になってしまうのではないでしょうか?予算のプラニングから使用現場までの「風通し」が悪いのです。東北大震災の復興予算が流用されているという問題は最たるものでしょう。企画と現場の「蝶つがい」となるシステムや評価方法の改善にきっちり取り組むべき時期にきていると私は思います。概念的な施策を成功させるためには、現場感覚を尊重し、今こそ前例主義をリセットすることが必要ではないでしょうか?ただ、日本の将来のあるべき姿である「グランド・デザイン」もいまだ示されてはいませんが・・・。
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