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2012年9月

2012年9月30日 (日)

火事場のバカ力

PCが全く動かなくなってしまいました。あるDVDを入れたら作動しなくなり、ギーコギーコと音がするだけでいつまでまっても状況は変わりません。

PCは仕事上、必須物です。これがなければ、全く仕事になりません。すでに大学の授業が始まっており、私のほうから他の講師にタイムライン(授業の進め方の時間割)を提供せねばなりません。また、月曜日には、スカイプによる事前の打ち合わせの予定もあります。

真っ青です。普通でしたら、一度電源をOFFにして、最初からやり直せば再スタートできるのですが、その程度では、うんともすんとも言いません。やむをえず、初めて、マニュアルに目を通しました。PCを動かすということを最優先し、まずやるべきことは、データの保存です。「かんたんバックアップレスキュー」という方法があり、この通りにやれば、ファイルはバックアップされるらしい。全く自信も経験もないのですが、「やるしかない」と居直り覚悟を決め、マニュアルの指示に従ってみました。CドライブからDドライブへの移管です。できました!次はいよいよ「マイリカバリ」です。同じようにマニュアルどおり、「トラブル解決ナビ」にアクセスし、操作を開始しました。しかし、何回やっても、途中で、動作不能となってしまいました。時間はかれこれ、3時間ほど経っていました。

もう夜9時に近い頃、サポートセンターに電話を入れてみました。15分程度待たされてようやく電話がつながりました。ここから、Long and Winding Roadが始まりました。まずは現象の説明、作業しながらの確認、先方も相当気が長くないとこの仕事はできません。話のレベルを合わせてから、さまざまなトライをするのですが、ことごとく失敗です。もう駄目かな、とあきらめかけた時、ある場面になったときにDVDの取り出しボタンを押すという手を教えてもらいやってみたところ、なんと動かなかったDVDがPCから出てきたのです。喜んで、ここまでの操作を繰り返すと今度はマニュアルどおりに動きました。もう深夜でしたが、私にこんな力があったのか、と久々に「がんばった感」がありました。これが、「火事場の馬鹿力」でしょう。冷静に対応するというのはこういうことなのですね。初日はまずはPCが動くようになりました。

翌日は金曜日。朝6時50分に家を出て、T大で授業を3コマこなし、帰宅は、19時です。帰ってからは、またPCとの格闘です。幸い、Eメールが運よく開通したので、必要な交信はできました。ただし、過去のメール、住所録等は完全に消滅していました。
授業のタイムラインをつくるための素データがありません。このままだと、授業に穴があきます。大問題です。
次はセキュリテーです。従来使っていた「ウイルス・バスター」がうまくつながりません。2時間ほどやってみて、とりあえずマイクロソフトの無料セキュリテーソフトをインストールしました。
いよいよデータの復元です。マニュアルどおりにやったら、うまく作動しています。うまくいく予感がしました。結果は?
なぜか、テキストファイルが全部消えています。画像は生き返っていました。天災にあって持ち物がもっていかれる、過去がなくなる、大袈裟に言うと、そんな感じで、失望感に見舞われました。
そんな思いのまま、土曜日のセミナーにでかけ、PM7:30に帰宅。また、PCの整備に取り組みました。ワードとエクセルのソフトが回復したのと、Eメールが復元しました。これで昔受信送信したファイルは生き返らせることができるようになりました。当面の仕事はこれでこなせそうです。

どこかに、テキストファイルがあるのでは、と淡い希望を持ちながらインターネットを整備していると、なんと、なんと、「お気に入り」のアイテムの中に、「ドキュメント」という懐かしい文字があるではないですか?喜びと驚きの中、恐る恐る開いて見ると、消滅したと思われたファイルがそこにあったのです。嬉しかった。涙がでるほど嬉しかった。このあと、スカイプやプリンターをつなげ、日曜現在ようやく90%程度の復元率までこぎつけました。

私にこんな力があったとは。追いつめられると「火事場の馬鹿力」が出るのですね。以前、仲間が私に「追いつめられて居直ったときに強い」と言っていた言葉を思い出しました。いつも学生に言っていることが自分の現実となった好例です。当たり前だけど、USBへのバックアップはマメにやっておくことがいかに大事か、思い知らされました。

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2012年9月24日 (月)

引き際

希望通り、NPOの代表の座を後任にバトンタッチすることになりました。1年1カ月の在位でしたが、相応の勉強をさせていただきました。今日は、私の常日頃考えている「男の引き際」について述べてみます。

人が、ある職務から辞意を表明して離れるかどうかという分岐点に立った時、その人の価値観が現れます。「上からもういい、と言われるまでは、がんばるのが当たり前」、「物理的にやれるのであれば続けるべき」という考えは、同期入社のF社旧人事部長の考えです。私が会社をやめようか迷った時に、相談した相手です。評価は人がする、故に何も言われなければOKとされているからやめるのは不合理という考え方です。定年になって会社から残留を言われた場合は、継続するのが自然です。

一方、モチベーションが上がらない、ストレスが大きい、物理的に犠牲が多いという場合は、やめるべきである、という考え方がある。この裏には、健康、金、家族という個人の3Kが見え隠れするとともに、組織としての責任という課題の捉え方があります。結果だけ見ると、「潔い」という考えにもなるし、「堪え性がない」という捉え方もできます。スポーツの選手の引退をイメージするとわかりやすいでしょう。

私の場合は、「男は引き際が肝心」という考えが強い。M社の社長辞任、F社の早期退職はその考えを実行した証になってしまいました。今回のNPO代表も類似ケースになりました。

NPO代表を辞めた理由を考えてみます。1つめは、「ストレス」です。入札に参加するのには種々の書類作成が必要ですがこれは私の大の苦手分野です。メンバーは協力するとは言ってくれても、提出のタイミングなどが噛み合わず、作成工程ごとのつなぎがうまくいかず、結局孤独に戦ったという想いが正直なところです。これは払しょくすべく組織として改善を求めたものの私自身には大きなストレスを与えました。2つめは、大学の授業運営を始めてとしてやりたいことが多々あり、片手間で代表はできない、何かを犠牲にしなければならないという状況に対してどう向き合うかです。普通の状態では問題ないのですが、ひとたび問題が起きれば全身全霊を打ち込んで「責任」を取らねばなりません。責任とは、やめればいいというものではありません。40人以上のメンバーの安穏と平和や社会に対する貢献責任というものが重いのです。3つめが「モチベーション」です。最初に辞意を漏らした4月に、「ここまでよくやってくれました。全員があなたについていきますよ。」というOKメッセージを具体的に何人かからもらえればモチベーションは上がったでしょう。しかし「なんで1年でやめるのですか?それはない。」という議論になってしまい、引き受けた経緯が経緯なだけに全くやる気がなくなってしまいました。これは私の悪い癖ですが仕方ありません。この「褒められたかった」という心理状況は私自身が他の勉強会でカウンセリングをうけてみて指摘され気がついたことです。こんなところに重要な分岐点があるのですね。

辞意の理由は、上述の1と2をメンバーに述べ、後任のOKをもらうのに2カ月を要しました。モチベーションが上がらない状態で代表を引き受けるわけにいきません。ヒヤヒヤの13カ月でしたが、今はホッとしたというのが正直なところです。

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2012年9月13日 (木)

坂東33所観音巡礼

朝のTVを見ていたら、免疫を高めるのに「森林浴」が非常に効果があるという放送をしていました。確かに、その現場に行ってみると、心が洗われ、浄化作用が働いているのが分かります。風水上、山や海が尊ばれるのも一理あるわけです。かような観点から考えた時にもっと自浄作用が強いのはお寺や神社ではないでしょうか?

7月に四国旅行に行き、88所巡礼の実態を垣間見ました。刺激を受け身近に同じような世界はないものか、と調べてみつけたのが、「坂東33所」です。これは、関東地方の観音様を祭ってあるお寺を33か所まわるというもので、鎌倉時代にはすでに定着していたという伝統のある巡礼です。

この夏休みから一念発起して、T大の近くにある第7番金目山光明寺を皮切りに、時間を見つけては女房殿とともに観音巡礼を実行しています。9月11日に至り、神奈川県の全寺を制覇いたしました。今まで訪れたことがある浅草の浅草寺と鎌倉の長谷寺、さらに弘明寺を加えて、全部で11か所となります。全体の1/3を達成したということになります。ただし、車ですが・・・。

各お寺は共通の特長があります。1つはめだたない所にある、2つめは渋い存在感がある、3つめが魅力なのですが、「こんな場所があるんだ。来てよかった。」と思わせてくれる穴場感があることです。釣りキチが自分独自の穴場を発見して悦に入る、正にそんな感覚を味わっています。

山の上や町の真ん中に位置し、その存在は様々ですが、どのお寺もなかなか魅力的です。ここまででは、駐車場がなく路傍にある階段をあがる杉本寺(第一番)、山の高いところから一望できる岩殿寺(第2番)、7つの不思議があるという星谷寺(第8番)、浄化作用満点の飯上山長谷寺(第6番)などが特に印象に残ってますし、お薦めです。

これから先は、遠方になります。年内に1泊旅行で、埼玉県と群馬県に行ってみようと思っています。興味のある方は、トライしてみては如何?

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2012年9月 7日 (金)

教科書づくり

今年の夏は遊びまくると宣言したのですが、実際はどうだったのでしょうか?休みは残り2週間となり、この辺りで総括してみました。

私の中では、「全然遊べなかった夏休み」というのが実感です。その最大原因は、大学のキャリア教育の教科書づくりです。8月初旬には終わっているはずでしたが、「滑った、転んだ」が日々続き、毎日追われているような気分でした。私とオーストラリアにいる教授の間で、相談しながら進めていったのですが、うまく噛み合わない。下地は私がつくり、教授が修正・加筆するという分担でしたが、いささかペースが違いすぎました。納期を最優先し70%でもOKとするアバウトな私と100%の品質を求めてやまない教授の価値観とタイムマネジメントの相違がもっとも大きな要因でしょう。

結局、最終の校正を私が送ったのが9月6日でした。授業の始まりが9月21日ですから、まだ間に合うとはいうものの綱渡りでした。
そして、何部発注するか、だれが発注するか、という発注形式について、今日も「滑った、転んだ」しています。ちょっと私から問題提起すると関係者が右往左往します。

いろんな事がみえてきました。何か自分の責任に関わるものの未完了があると心がフリーになれないこと、私のアバウトさが様々な所で他人と自分のストレスにもなっていること、私の事務処理能力の低さ、大学という組織の実態、新しい事を入れ込む事の弊害と必要なパワー、天才(乱世の奸雄)とマネジメント(治世の能臣)のバランス等々です。いい学びになりました。

暑さが和らいだり、曇でしたら、釣りもありなのでしょうが、なかなか足が動きません。あと2週間、遊び三昧といきたいのですが、残念ながら性格上そうもいかないのかもしれません。

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