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2012年6月16日 (土)

叱れる人

大学で授業をしていて、向かいの教室で見た光景は異様で信じがたいものでした。終了5分ほど前に数人の生徒が後ろからコソコソと教室に入ってくる。この授業の聴講生は後ろの席に固まって、ほとんどが寝ています。教師は?とそちらに目を向けてみると、下を向いて教科書をひたすら読んでいる。明らかに、見て見ないふりです。奇妙で嫌な光景です。

なぜ、教師は学生を叱らないのでしょう?

こんな例は他にもあります。

その1)私が行った学生のカウンセリングで、「授業をとったけど1回出てやめた。不真面目な学生に注意もしない先生の授業などやってられない。」とコメントされたことがありました。不真面目な学生は真面目な学生の妨げになりますから、教師は叱る、注意すべきなのですが、それをやらない。叱れないのです。

その2)6月初めの私の授業で、5人グループワークと私が言っているのに、6人でワークしているグループがいました。当然、私は叱りました。その叱られた生徒のリアクション・ペーパーには、「先生に叱られました。でもこんなに親身になって叱ってくれる先生はいません。気分は爽やかでした。」。

今年の授業では、意識して怒ったのはここまで4回。内訳は、男2人、女2人です。普段叱られていないのでしょう。もっとも身体の大きなスポーツ系の学生は叱られた直後から授業に来なくなりました。しかし、残りの3人は戻ってきました。ひとことフォローすると「雨降って地固まる」といういい教師と学生の関係になります。

どんな事情があろうと、叱るべきときに毅然と叱ることこそ、教育者、先輩、上司、親として、人として、今必要なことではないでしょうか?

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