一陽来福
5月に入って、春らしい晴天が続いています。連続8日間晴れ、GW全日晴れというのは、新記録だそうです。思えば、3月、4月は、寒暖の差に悩まされました。私にとって、冬と夏が交互に来るという気象展開は初めての経験でした。3月のうちはまだ「天候変動の激しい年もある」などと余裕のありそうなことを言っていましたが、4月の後半になると、体調が今ひとつで、春の本格到来を待ち望んでいました。
「一陽来福」という私の好きな言葉があります。中国の「易経」という書に表れる言葉で、早稲田の「穴八幡」のキーワードとしても有名です。意味は、正しく、冬が去って春が来る、不遇のときを抜け出してようやく明るさが見え始めることを言います。太陽が沈んで夜が来たら翌日は必ず朝が来る、という意味にも使われます。
じっと待てば必ず春が来る、とは思いつつ、不安になるのが人間心理です。必ず、光が見えることが分かっていれば、人間としての不安はなくなります。問題はそれを信じ切れるか、ということです。往々にして、信じ切れずに、動いて自爆してしまう、ということはなかったでしょうか?これは、私にとって「我慢する」ということに通じます。「自分が信じられるから我慢できる」という構図です。そこに、猜疑心や人間不信などのネガテイヴな感情が生じると、思い込みだけで動いてしまい墓穴を掘る、ということになります。
一方、「人事を尽くして天命を待つ」という心構えがなければ、「一陽来福」とはなかなかいかないのではないでしょうか?やることはやらないと幸運はやって来ません。ベストを尽くして、後は、運を天に任せます。そう考えると「果報は寝て待て」という言葉は実に味があります。「達観」という境地にも近づくのではないでしょうか?私は、今年に入って「我慢してよかった」という局面を数多く体験しました。堪え性のない私にとっては、一陽来福=我慢 の考え方は、私自身を救ってくれる重要なスキルの1つです。
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投稿: 鈴木利夫 | 2010年5月13日 (木) 18時32分