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2009年7月30日 (木)

リスク・マネジメント

私は、拙著「社内突破力」の中で、「リスク・マネジメントは気にするな」と言ってきました。1つのアイデアを出すと、それに対して、○○の観点が抜けている、○○になったらどうするのか、という否定的な意見や指摘がどんどん集まって来るもの、と申し上げました。

衆議院が解散となり、8月30日総選挙という段取りで、政局は動いていますが、いちはやく発表した民主党のマニフェストに対して、「財源が不明」「大切な国防が抜けている」など、他党や新聞の論評で様々な意見が発せられています。私に言わせると、これが、情報発信後に発生するリスク・マネジメントのウエイブなのです。

民主党にとって、今回の現象は、日本人の大好きなリスク・マネジメントである、と解釈すれば、腹もたたないでしょう。今後、マニフェストとして公にしたものについても、時宜に応じて、変えていく必要も出てくるでしょう。それは初期計画と実施計画の違いです。変更や軸ブレではなく、バージョンアップと考えてはどうでしょうか?

ものごとは、考え方ひとつ、視方ひとつで、変わります。一例をあげましょう。リーマンショックに端を発した今日の不況と雇用不安、二極化現象、失われた安心・安全をつくりだしたのは、グローバル資本主義あるいは新自由主義と呼ばれる一連の考え方と政策です。それは、自己責任と規制緩和の名のもとに、現実には弱者切り捨ての市場原理主義でした。日本にとって、いや世界にとって、この4年間は何だったんだ、という声をよく聞きます。しかし、悲観的になっても問題解決にはなりません。これは、龍が飛びあがる前の屈伸、浮沈みのサイクルの沈んだ部分、という起こりうべきものと認識すれば、前への一歩が踏み出せる、と思います。人生同様、いつも思い通りにいく、などということはあり得ません。ここは、「RESET解散」として、次の最善手を模索する、今度の衆院選は、私はそんな位置づけでみています。

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