羊頭狗肉
自主勉強会MJでは、毎回、本を決めて、その内容について、参加者で議論しあうというユニークな方法をとっている。11月のテーマは、先読み力ということで、村中剛志という著者の本をその対象とした。ここまで、決断力、現場力、数字力、計画力などを扱ってきており、その一環としての位置づけである。
私はこの本をアマゾンで1週間前に入手し、外出時チョロっとみてみたが、一目で、中がスカスカであることが分かった。この内容なら、当日の電車の往復で読み終えると判断し、9日の勉強会に臨んだものである。参加者全員が口を揃えて言っていたのが、この本について、内容がない、先読み力の題目と内容が合っていない、教材には不適というものであった。私は、「スカスカでありながら、ポップコーンのように膨らましている」という意見を述べた。これらを一言で言えば、羊頭を掲げて狗肉を売る、ということだ。我々グループ10人は看板に引き寄せられた、というわけだ。
会合出席時は、半分しか読んでいなかったが、帰りの電車の中、そして家で、残りを読み終えた。前も言ったように私は全部読まないと読んだ気持ちにならないから、時間がかかる。読み進めていけばいくほど、作者に対して、むしょうに腹がたってきた。目線は上から、当たり前のことを新発見したようにグタグタ書いている。本のなかに私の思いをバシバシ書きこんでやった。再確認や参考になったことも中にはあったが、全くお粗末である。ノーハウ本としては、作者のレベルは幼稚極まりない。この程度のものがまかり通るのなら、私が来年出版しようとしているコンテンツは、10倍以上内容の濃いものと言える。
このような観方をするのは、今回は作家の目でみていたかもしれない、と感じる。しかし、文字が多い、と読まない、ということもあるから、なるべく図をいれるようにしよう。羊頭狗肉のこの本は、今年読んだ本の中で最低のものであるが、私に自信を与えた事は私にとって大きな意味がある。
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
この記事へのコメントは終了しました。
コメント