« 起業の成功条件 | トップページ | Eメール »

2008年9月 2日 (火)

政権放棄

9月1日は、在職中大変お世話になった姉御Hさんのお母様の通夜にでかけた。通夜は仏式で、顔の広いHさんらしく出席者多く盛大であった。人大好きの亡きHさんの母上も草葉の陰よりお喜びのことであろう。最近の風潮である家族と関係者だけの密葬とは趣が異なりかえって斬新な感じがした。その後、旧知の4人で近くの居酒屋で旧交を交わした。12時頃、自宅に帰ったが、TVを見て驚いた。なんと、福田首相が辞任会見をやっている。1年前の安倍首相の辞任時のVTRを見ているようである。ただ、安倍氏の場合は「自滅」、福田氏の場合は「他滅」の違いがあろう。自分が決めた人事で足を引っ張られた「自滅」と、参院選挙に負けてねじれた状態で他から足を引っ張られて身動きできなくなった「他滅」では意味が違うといいたい。福田首相の記者会見を見ていて、昨年(2007年)2月にM社の社長を辞任した私自身のことを想い出してしまった。TOPといっても、苦しいときのTOPと順調なときのTOPでは、天国と地獄の差がある。一度はTOPをやってみたい、というのは多くの人の願望であろうが、そこには責任というものが存在していることを忘れてはならない。責任をとるためには権限が必要である。福田氏は、総理になっても、ねじれ国会のお陰で結果的に権限を取り上げられた形になった。形式上は権限はあるのだが、何一つ国会を通過させることができず強行採決の繰り返し。党内もガソリン税のときにパワーを炸裂させた道路族議員にみられるごとく挙党一致とはとてもいえない状態。様々な手があると思い、いろいろやってみたが何をやってもうまくいかず刀折れ矢尽きたのであろう。頭の中のバケツにはもう水はなくカラカラの状態であったろう。私の場合は、2つの親会社から経営責任を毎月追及されながら足元の社員相互の人間関係のねじれに心痛を極めた。。新商品で市場に打って出ても空回りという状態にモチベーションは下がり、うつ状態が続いた。結局、長期病気療養を理由に辞任させていただいた。責任ばかり問われて、権限が与えられないTOP。これほど苦しいものはない。一国の総理じゃないか、と「政権放棄」=無責任、という評価が世間一般的なものであるが、首相も生身の人間、やってられないと思う。今のねじれ現象の中では、誰がやってもうまくいかないだろう。次の首相は麻生氏か?もしやるなら、民主党との間でウルトラCを用意しておかないと同じ憂き目にあうことがみえている。民主党が変ればそこまでの必要はないのだが・・・・・。あるいは、一度政権を手放してみる、という戦略はないか?とにかく、一番困るのは国民なのです。

|

« 起業の成功条件 | トップページ | Eメール »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 政権放棄:

« 起業の成功条件 | トップページ | Eメール »