認知療法
メンタルヘルス不全の治療法は、概ね3つの柱がある、と言われている。最も大きな柱は、精神科医による投薬である。昨今のSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)などは副作用も少なく投薬後1ヶ月ぐらいで効果が現れると医師個々が自信を持っているようである。2つ目の対策は、環境調整である。適応障害のように、職場でのパワハラや物理的苦痛がストレッサーだった場合は、環境調整によって、職場異動や職種変換をすることが最も有効になる。そして最後の柱が、心理療法、いわゆるカウンセリングというくくりで表現されているものである。心理療法と1口に言っても、実は100種類ぐらいある。我々、産業カウンセラーがまず学ぶのはC・ロジャースの来談者中心療法と呼ばれるものだ。いわゆる「傾聴」というスキルはこの来談者中心療法からきている。そして、その他の心理療法については、どういうものか、という事は学ぶが、深くはやらない。個々にセレクトして自主的に学ぶしかない、ということである。私の場合、交流分析いわゆるTAについては詳しくやってきたつもりであり、またこの日曜日には、Solution Focus(短期療法)の勉強にはエントリーしたりしているが、次に何をやるか、探索中という状況であった。今日、「うつかもしれない」という本を読んでいて、おぼろげながら意識していた「認知療法」を次は勉強してみようと決めた。メンタルヘルス不全には効果が高く、実は昨日のカウンセリングでも話題になった。認知療法というのは、否定的自動思考に気づく、スキーマ(思考の癖)を知り歪みを修正するというカウンセリングである。面白いのは「5つのコラム法」と言われているやり方の日常実践である。特に厭な気分の「自動思考」を書き出し、「適応的思考」に考え直す部分について多大なる興味を抱いた。私が提唱しているリフレイミングそのものである。産業カウンセラーというのは倫理綱領にあるとおり日々学習、自己研鑽にはげまなくてはならないのだが、それがまた楽しく潤いのある日々を与えてくれる。
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